北海道のハスカップの育て方|2品種植えが鉄則・収穫は6〜7月
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甘酸っぱくて栄養豊富、でも日持ちしないから市場にほとんど出回らない——ハスカップは「庭で育てた人だけが本当のおいしさを知る」果樹です。もともと北海道の湿原などに自生してきた植物なので、道内の庭との相性は言うことなし。ただし一つだけ、絶対に外せないルールがあります。「2品種以上を一緒に植える」ことです。
ハスカップとはどんな植物か

写真:Alpsdake / Wikimedia Commons(CC BY-SA 4.0・トリミング)
ハスカップはスイカズラ科の落葉低木で、和名はクロミノウグイスカグラ。「ハスカップ」の名はアイヌ語に由来します。樹高は1〜2mほどとコンパクトで、春に小さなクリーム色の花を咲かせ、初夏に青黒い実をつけます。
耐寒性は果樹の中でもトップクラス。北海道の冬をものともせず、特別な冬囲いもほぼ不要です。むしろ暑さのほうが苦手で、本州の暖地では夏越しに苦労するほど。北海道の庭は、ハスカップにとって世界有数の適地なのです。
鉄則|異なる品種を2株以上植える
ハスカップは自家結実性が低い植物です。1本だけ植えても花は咲きますが、実はほとんどつきません。ブルーベリーと同じように、異なる品種を2株以上、近くに植えて互いに受粉させる必要があります。
苗を買うときは「品種名の違うもの」を選ぶこと。同じ品種を2本並べても効果は薄いので、ラベルをよく確認してください。開花期の近い組み合わせだと、なお確実です。
植え付けと置き場所

写真:Photock
日当たりと水はけのよい場所を選びます。もともと湿原の植物なので極端な乾燥は苦手ですが、根が水に浸かり続けるのも嫌います。腐葉土を多めにすき込んで、ふかふかの土にしてあげましょう。
北海道では、雪解け後の春に植え付けるのが安心です。株間は1.5mほど。低木とはいえ年々横に張るので、詰めすぎないのがコツです。
日々の手入れはシンプル
水やりは、庭植えなら根づいたあとは基本的に雨任せでOK。ただし夏の乾燥が続くときは株元にたっぷり与えます。肥料は早春の芽出し前と、収穫後の秋の2回、有機質肥料か緩効性肥料を施します。
剪定はほとんど必要ありません。植えてから数年はそのまま育て、株が混み合ってきたら、冬の落葉期に古い枝や込み入った枝を間引く程度で十分です。
収穫は6〜7月。あせらず数回に分けて
実の収穫期は6〜7月。ここで知っておきたいのは、同じ株の中でも実の熟すタイミングが2〜3週間にわたってばらつくことです。一気に穫ろうとせず、5日〜1週間おきに、青黒く色づいて軽く触れてポロッと取れる実だけを摘む。これを数回くり返します。
完熟前の実は酸味が強烈です。「色づいた=食べごろ」ではないのがハスカップの奥深さで、完熟の見極めこそ庭で育てる醍醐味と言えます。
最大の敵は鳥。ネットで先手を
熟した実はヒヨドリなどの鳥の大好物です。色づき始めたら、株全体に防鳥ネットをかけましょう。「明日摘もう」と思った実が翌朝きれいに消えている——これはハスカップ栽培あるあるです。
収穫した実は日持ちしないので、その日のうちに生食するか、冷凍・ジャム・果実酒に。冷凍すれば1年中楽しめます。
今週末にやること(7月上旬なら)
- 収穫の続き。完熟果だけを選んで摘み取る
- 防鳥ネットの隙間チェック
- 摘んだ実はすぐ冷凍。たまったらジャムにする